以前の記事で投資信託の基本的な仕組みやリスクなどを説明しました。
また、投資信託の種類については以下のページで紹介しています。
本日は投資信託に発生する手数料について説明します。
投資信託にはどのような手数料が発生するの?
投資信託の購入・保有・売却時には以下のような手数料が発生するほか、売却時に利益がでれば利益の約2割ほどが税金として差し引かれます。
1.販売手数料
2.信託報酬
3.信託財産留保額
説明の便宜から、厳密にいうと不正確な部分はありますが、投資信託の仕組みの概念図を掲載します。
1.販売手数料とは何か?
販売手数料とは、投資信託購入時に投資家が投信の販売会社(銀行や証券会社)に支払う手数料のことを指します。この手数料は、無料なものもあれば高いものだと3%を超えるものもあるので購入時には必ずチェックする必要があります。販売手数料が高いからといって悪い投資信託と決めつけるべきではありませんが、手数料分の費用がマイナスから運用をスタートしなければならないということには注意が必要です。
2.信託報酬とは何か?
信託報酬とは、投資信託の購入代金をどのように運用するか指示をする運用会社への報酬(委託者報酬)と実際に資金を運用する管理会社(信託銀行等)への報酬(受託者報酬)等のことを指します。投資信託として運用している資産に対して1~3%程度に設定されており、通常は日割りで計算されます。この信託報酬は、直接的に投資家が支払う手数料ではありませんが、実質的にこの割合だけ運用している投資信託の資産は目減りするため、注意が必要です。
一般にアクティブ運用の投資信託では信託報酬が高めに設定されています。
3.信託財産留保額
信託財産留保額とは、投資信託を解約する際に発生する手数料のことを指します。投資信託を解約する際、投資した資金に対して0.1%程度が信託財産留保額として投資信託に残されて解約されます。直接的に投資家が支払う手数料ではありませんが、この分だけ償還金が目減りするので注意が必要です。また、信託財産留保額がかからない投資信託もあります。
具体的にどれくらいの手数料が発生するの?
例えば、100万円で投資信託を購入し、投資の収益が±0円の場合の手数料がどれくらいかを見てみましょう。
投資資金:100万円
販売手数料:2%
信託報酬:年率1.5%
信託財産留保額:0.1%
(1)投資信託購入時
投資資金100万円×2%=2万円
(2)運用時
(投資資金100万円-販売手数料2万円)×1.5%=14,700円※
※厳密には日割り計算なのでこの金額とは若干ことなります。
(3)解約時
(投資資金100万円-販売手数料2万円-信託財産留保額14,700円)×0.1%=965円
投資金額から(1)~(3)を引くと・・・964,335円・・・。
約4万円ほど手数料で引かれていることを踏まえた投資信託の選択が必要です。
手数料については、投資信託の販売資料や目論見書でかならず確認しましょう。
コメントを残す